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株式会社ウォンズが提供するITサポートサービス「じぶん専用IT相談室」は、多様なニーズに応え、IT初心者から上級者まで多くの利用者に安心を届けています。愛媛県宇和島市に根ざし、創業以来25年にわたり「人に寄り添うITサポート」を追求してきたウォンズ社。二宮社長の「a helping hand」という理念がどのようにサービスへ反映されているのか、今回のインタビューでは、ITサポート事業へのこだわりや、利用者の心をつかむ仕組みづくりについて詳しく伺いました。
話をした人(インタビュイー)
1998年ウォンズ創業。2000年に法人化し代表取締役に就任。また、元ソフトバンク関連会社 株式会社ドゥーイング取締役 副社長に就任(兼任)。現在は株式会社ウォンズでITサポートコールセンター事業を運営。
話を聞いて記事を執筆した人(インタビュアー)
新卒でベンチャーのWEB制作会社にエンジニアとして就職。3 年後に介護・医療系のメガベンチャーに転職し、その後起業。現在は株式会社スタルジーを含む3つの会社を経営。
「じぶん専用IT相談室」の立ち上げの背景と狙い
1998年、愛媛県宇和島市の地で「みんなのパソコン教室ウォンズ」は誕生しました。当時の理念は「どこで購入したパソコンでも教えてもらえる場所を作る」「修理対応でお客様をたらい回しにしない」など、利用者のITに関する不安や困りごとに応えることでした。この「初心者に優しい」スタンスは、後の「じぶん専用IT相談室」の誕生にも深く影響を与えています。
ウォンズ社が掲げる理念「a helping hand(手を差し伸べること)」は、時代が進む中でも変わらず受け継がれ、特に「じぶん専用IT相談室」において強く体現されています。この新サービスは、ITの利便性をより身近に感じられることを目的に設計され、初心者やITに慣れない人々が安心して利用できる環境を目指しています。
第一回のインタビュー「ウォンズ社の概要とコアバリュー」はこちらからご覧ください。
今回のインタビューでは、創業者である二宮社長に、「じぶん専用IT相談室」に込めた思いや、顧客の安心を最優先に考えたサービス設計の背景、さらに次世代に向けたビジョンについてお話を伺いました。人とITをつなぎ、サービスの利用者の生活をより豊かにするこのサービスの魅力を深く掘り下げます。
じぶん専用IT相談室とは
IT初心者から上級者まで、どなたでも気軽に相談できる「じぶん専用IT相談室」は、株式会社ウォンズが提供する電話とオンラインを活用したITサポートサービスです。パソコンやスマートフォン、タブレットのトラブル解決から、日常的な使い方のサポートまで幅広く対応し、「困ったときに、すぐ頼れるITの駆け込み寺」としてお客様から高い評価を得ています。
独自のチケット制や担当相談員の指名予約システムにより、お客様のニーズに応じた柔軟な対応が可能となっており、特に「初めてのITサポート」という方でも安心してご利用いただける仕組みが整っています。
愛媛県宇和島市で創業した株式会社ウォンズは、地域に根ざしたパソコン教室や修理事業を出発点とし、長年の実績と顧客の声を活かして「じぶん専用IT相談室」を立ち上げました。リモート操作や親身な対応を通じて、お客様がIT相談に感じる不安を取り除き、問題解決だけでなく信頼感と安心感を提供することを使命としています。
「じぶん専用IT相談室」サービス設計の背景
「じぶん専用IT相談室」誕生の背景には、ITサポート市場の変化があります。従来のサブスクリプション型ITサポートサービスは、利用者の増加に伴うコスト上昇や、サポートが必要な際の混雑といった課題を抱えていました。ウォンズ社は、これらの問題を克服するため、「必要な時に、必要な分だけ」の柔軟な対応を可能にするシステムを開発しました。
従来のサブスクリプション型ITサポートサービスには下記のような特徴があります。
1.月額料金制
利用者は一定の月額料金を支払い、必要な際にITサポートを受けられる仕組みです。サポートの利用回数に関係なく固定料金が発生するため、「使わない月でも料金を支払う」ことになります。
2.包括的サポート
通常、PCやスマートフォン、インターネット回線の設定やトラブル対応など、幅広いサポートを提供します。ただし、対応内容は契約内容やサポート範囲に制限されることが多いです。例えば、メーカーサポートであれば、「該当メーカーの商品のみ」などといったサポート範囲となることが多いです。
3.アクセス可能な時間帯の制約
サポートセンターの営業時間が限られている場合や、ピーク時の問い合わせ集中で繋がりにくい問題が発生することがあります。
上記のような特徴を持つ従来のサブスクリプション型ITサポートサービスには下記のような課題があります。
1.利用者増加による混雑
サブスクリプションモデルでは、多くの利用者が同時にサポートを求めると混雑が生じ、問い合わせが繋がらないことがあります。これにより、「必要なときに使えない」という不満が生じることがあります。
2.コスト構造の問題
サブスクリプション型では利用頻度が高い利用者のコストを、利用頻度が低い利用者の料金で補う仕組みになっています。そのため、利用者全体の問い合わせ頻度が上昇すると、サービス運営側の収益性が低下するリスクがあります。
3.ユーザー体験の限界
サポート内容が一律で、個別のニーズに応じた柔軟な対応が難しいことがあります。また、混雑時の対応遅延が利用者の満足度を低下させる要因となります。
ウォンズ社はこれらの課題に対処するため、サブスクリプション型に代わる「チケット制」と「指名予約制」を導入しました。これにより、必要なときに必要な分だけのサポートを提供し、お客様が確実にサポートを受けられる環境を実現しています。この新しいモデルは、顧客満足度の向上と運営の効率化を両立する先進的な取り組みと言えます。
創業当時から現在に至るまでの顧客対応の進化
ウォンズ社が創業当時から大切にしてきたのは、初心者にも寄り添う姿勢です。設立当初、パソコン教室を通じて顧客と接する中で、「パソコンとは何か」「どんなことができるのか」といった基本的な疑問に丁寧に答えるところからスタートしました。
無料体験では、Wordで文字を太字にする操作やExcelで日付を自動入力する手順を実演し、受講者がパソコンの可能性に触れ、楽しさを感じられるように工夫していました。このアプローチにより、単なる技術習得に留まらず、人と人との信頼関係を築く重要性を学びました。
こうした「安心感と信頼を提供する」という基本理念は、コールセンター業務に発展した後も受け継がれています。しかし、顧客対応に苦難がなかったわけではありません。ある時期には、インターネットプロバイダ契約のサポート業務を請け負いましたが、営業を担当している他社による強引な営業手法の結果、クレームが相次ぎ、コールセンターの現場のオペレーターたちは自信を失っていきました。
この経験を通じて、同社は「顧客に感謝されるサービスでなければ、社員の心の健康を守れない」との信念を深め、対応の質や顧客満足度を何よりも重視する方向へ舵を切りました。
そのため「じぶん専用IT相談室」では、過去の経験を活かしつつ、さらに進化した顧客対応を提供しています。例えば、サポート時には、ネガティブなタスクの解消だけでなく、お客様が「自分でできる」という喜びを感じられるように、手順を一緒に確認しながら進めるスタイルを採用しています。
また、顧客から寄せられる声を丁寧に分析し、品質向上会議を定期的に開催。営業側とも連携し、問題解決に向けた具体策を共有するなど、顧客中心の姿勢を貫いています。
チケット制の採用理由とその利便性
「じぶん専用IT相談室」の大きな特徴の一つが、チケット制を採用している点です。この仕組みは、従来のサブスクリプション型ITサポートの課題を克服し、お客様に「必要なときに必要な分だけ」の柔軟なサービスを提供することを可能にしました。
サブスクリプションモデルの限界とチケット制の誕生
これまでのサブスクリプション型ITサポートは、月額料金を支払う形態が主流でした。しかし、このモデルでは利用者が増加するにつれてサポート窓口の混雑が深刻化し、「必要なときに使えない」というジレンマが発生していました。
また、サービスを利用しないユーザーが支払う料金で、頻繁に利用するユーザーのコストを補う構造も、多くの問題を引き起こしていました。
二宮社長はこうした状況に疑問を抱き、従来の形態を一新する新たなビジネスモデルとしてチケット制を採用しました。この仕組みにより、お客様はサポートが必要なときにのみ費用を負担し、予約制によって確実な対応を受けられる安心感を得ることができます。
チケット制がもたらす新たな価値
実際に「じぶん専用IT相談室」のお客様の声を聞くと、チケット制の柔軟性が高く評価されています。たとえば、「パソコンやスマートフォンのトラブル解決を必要なタイミングで依頼できることが嬉しい」といった声や、「問い合わせの際に予約が取れることで、無駄な待ち時間がなくなりスムーズなサポートを受けられる」といった具体的な利便性が挙げられています。
また、従来型のサポートサービスが抱えていた課題である「電話がつながりにくい」という問題も、この仕組みで解消されました。この改善により、お客様からの満足度は向上し、リピート利用も増加しています。
チケット制の導入は、単なるビジネスモデルの変革にとどまらず、お客様との信頼関係を深める基盤となっています。お客様が求める「必要な時に、必要な分だけ」という期待に応えることで、「じぶん専用IT相談室」は、従来のサブスク型ITサポートサービスとの差別化を図り、業界内での先行事例となりつつあります。
ITサポートの転換点として
ウォンズ社の取り組みは、ITメーカー各社にも影響を与えています。例えば、NECは1年以上経過した製品に対するサポートを完全有料化する決定をしましたが、このような動きは、ウォンズ社の取り組みが指し示す方向性の正しさを裏付けるものといえるでしょう。
二宮社長は、ITサポート市場が大きな転換期を迎えていると述べています。メーカーのサブスクリプション型サポートも有料化が進む中、チケット制のような柔軟で持続可能なサービスモデルが、これからのスタンダードになる可能性を示唆しています。
他のITサポートサービスとの差別化ポイント
「じぶん専用IT相談室」は、単なるITサポートに留まらず、従来のサービスとの差別化を明確に打ち出しています。その核心にあるのは、「顔が見えるサポート」と「相談員の指名予約」そして「サービスチップ制度」といった独自の取り組みです。これらの要素がお客様に安心感を与えるとともに、サービスを支える相談員のモチベーション向上にも寄与しています。
顔が見えるサポートと指名予約の導入
コールセンター業務において、顔が見えないコミュニケーションは利用者とオペレーターの双方にストレスを生じさせる要因となり得ます。
これに対して「じぶん専用IT相談室」では、オンライン会議ツール等を活用して「顔が見えるサポート」を実現しています。この仕組みにより、お客様は相談員と視覚的にも接点を持ち、安心してサービスを受けることができます。
さらに、複数回利用する場合には、相談員を指名して予約できるシステムを導入。これにより、一度サポートを受けたお客様が同じ相談員に再度相談できるため、信頼関係の構築がスムーズになります。このような仕組みは、お客様に「パーソナルサポート」という特別な体験を提供し、高いリピート率につながっています。
顔が見えるサポートが生む安心感
「じぶん専用IT相談室」では、相談員の顔が見えるサービスや指名予約の仕組みを導入することで、お客様と相談員の間に信頼と温かみを築いています。この仕組みは、お客様が相談員を「ただのIT相談窓口」ではなく「人」として認識する助けとなり、不要な摩擦を防ぐ効果があります。
例えば、ウォンズ社が過去に法人顧客から大規模なクレームが寄せられた際に、担当したオペレーターが現地訪問を行い、直接顔を合わせて対応しました。その結果「この人が対応してくれているなら信頼できる」とクライアント様の態度が軟化し、大きなトラブルに発展することを防ぐことができました。
相談員を守る文化と仕組みとして、下記のような取り組みが「じぶん専用IT相談室」では実施されています。
1.ニックネーム制の導入
お客様との距離感を適切に保つため、相談員はニックネームで対応します。この仕組みにより、過剰に個人に踏み込まれることを防ぎながら、お客様には親近感を持ってもらえます。
2.感謝を形にするサービスチップ制度
お客様からの感謝をオペレーターが直接受け取れる仕組みを設けることで、従業員が「やりがい」を感じながら働ける環境を作り出しています。
3.相談員を守る教育とサポート
相談員には、お客様からの不当な要求や言動にどう対応するかを教育するプログラムが用意されています。また、相談員が困ったときにはすぐに相談できるサポート体制も整えています。
二宮社長は「日本のサービス業の底力を体現したい」とも語っています。日本のサービス業が誇る「きめ細やかな対応」を、働く人たちが誇りを持って提供できるこのような仕組み作りは、ウォンズ社ならではの独自性と言えます。お客様だけでなく従業員も大切にする姿勢が、「じぶん専用IT相談室」の信頼と成功の鍵となっているのです。
サービスチップ制度がもたらす意義
「じぶん専用IT相談室」では、お客様が満足した際に相談員にチップを贈ることができる、業界初のサービスチップ制度を導入しています。この制度は、相談員が感謝の気持ちを直接受け取れる仕組みとして、大きなモチベーションアップにつながっています。
実際に、サービスを利用して評価してくれた方々の約50%がチップを贈り、その多くが500円という高額なチップを選択しているとのことです。この事実は、お客様が単なるサービスの対価以上に、感謝の気持ちを込めてチップを贈っていることを示しています。「この人の対応に感謝したい」という気持ちが、お客様と相談員の間に温かい関係を築く一助となっています。
差別化の原動力
ウォンズ社の強みは、単に受け身でサービスを提供するだけではなく、お客様やパートナー企業の声を積極的に吸い上げ、それを基にサービスを進化させている点にあります。
ウォンズ社が他のITサポートサービスと一線を画す最大の理由は、顧客との接点を通じて得られる「リアルな声」をサービスに反映し続けている点にあります。大手企業でも「じぶん専用IT相談室」と同様のサービスを展開することは可能かもしれません。
しかし、ウォンズ社が構築してきた独自の文化や、オペレーター一人ひとりがどのような姿勢で顧客対応に臨むかまでは、簡単に模倣できるものではありません。
この点がよく分かる事例として、ウォンズ社のコールセンター事業のコア・コンピタンスを紹介します。
多くのコールセンターでは、受託業務において事前に定められたSLA(サービスレベルアグリーメント)や業績指標(KPI)を守ることに重きを置きます。例えば、「受電率」や「平均通話時間」といった数値的な成果が報告内容の中心となるケースが一般的です。
しかし、ウォンズ社ではそれに留まらず「お客様から寄せられたリアルな声」を徹底的に収集し、それを元にした具体的なサービス提案を行っています。
クライアント企業からは「ウォンズ社は単に決められた業務を遂行するだけでなく、顧客の実際のニーズや課題に応じた改善提案をしてくれる」という評価が寄せられています。例えば、ある企業のサポート業務において、ウォンズ社はお客様から頻繁に寄せられる問い合わせ内容を分析。その結果に基づき、より効率的なサポート体制や、予防的なサービスメニューの提案を行い、クライアント企業のコスト削減や顧客満足度向上に貢献しました。
このように、ウォンズ社の文化の中心には、「お客様の声に耳を傾け、それをサービスに反映する」という強い信念があります。この姿勢は、オペレーター業務を担う全員に浸透しており、結果としてオペレーター自身のサービス提供への誇りにもつながっています。この文化は一朝一夕では育まれないものであり、他社が簡単に再現することはできません。
高齢者やIT初心者ユーザー向けサポートへの取り組み
ITの進化に伴い、スマートフォンやパソコンを日常的に利用する機会が増えています。しかし、高齢者やIT初心者にとって、こうしたデバイスの操作は大きなハードルです。
「じぶん専用IT相談室」では、このような利用者の不安を解消し、ITを身近に感じてもらうために、独自の工夫と心遣いを凝らしたサポート体制を整えています。
無料問診がもたらす安心感
「じぶん専用IT相談室」では、お客様の問い合わせに対して無料問診を実施しています。この取り組みは、お客様が気軽に相談できる環境を整え、サービス利用の第一歩を踏み出しやすくする重要な施策となっています。
たとえば、サービスに関心があっても「費用が発生するかもしれない」と躊躇していた高齢者の方が、無料問診を通じて安心感を得たケースが多くあります。
具体的には、お客様が電話を通じて無料の問診を受けた後、必要なサポート内容と費用を案内される仕組みです。これにより、お客様が納得した上で次のステップに進むことができるため、信頼感が高まります。
また、この無料問診ではお客様が抱える課題を深く理解し、解決に向けた具体的なプランを提案することができます。結果として、高いリピート率と口コミによる新規利用者の増加につながっています。
会員登録サポートの提供
高齢者の方にとって特に高いハードルとなるのが、オンラインサービスの会員登録です。「じぶん専用IT相談室」では、相談員がお客様とともに電話を用いて会員登録を無料で支援しています。このサポートを通じて、お客様は登録完了後の「次のステップ」に自信を持つことができるようになります。
実際に、サービスにいただいたレビューでは
「自分でPCのことは一切わからなく、インターネットの閲覧しか普段利用することがありませんでした。そんなとき、このサービスを見つけ、遠隔サポートを通じて会員登録から始めていただきました。自分で説明できないことを画面を共有して見ていただけたおかげで、スムーズに伝わり、安心してサポートを受けられました。」
といった声もいただいております。
「じぶん専用IT相談室」では、会員登録すら難しいと感じる方でも無料でサポートを受けることでITの利便性を享受できるようになり、お客様の満足度向上に寄与しています。
サービスが生む変化と社会的意義
高齢者や初心者の方々がITに触れる機会を増やすことで、生活の質が向上するだけでなく、社会全体への影響も大きいとウォンズ社では考えています。
「じぶん専用IT相談室」を利用することで、お客様がオンラインショッピングやSNSを始めたり、趣味や人との交流の幅が広がったという事例が数多く報告されています。
実際に、ある高齢のお客様は、オンラインで趣味の仲間とつながる楽しさを知り「パソコンが使えるようになったおかげで、世界が広がりました」と感謝の言葉をいただいています。
このような成功体験は、他の潜在的顧客にも勇気を与える貴重なメッセージとなります。さらに、こうした取り組みは社会的な課題の解決にも寄与しています。IT技術の進化が進む中で、デジタルデバイド(情報格差)は依然として存在しています。「じぶん専用IT相談室」のサービスは、この格差を埋めるための重要な役割を果たしており、IT社会への橋渡し役として評価されています。
ご高齢のお客様のエピソード
「困っていることが分からない」というお客様からのご相談がありました。その方は、家族に同じことを何度も尋ねてしまい「また?」と言われるたびに申し訳なく感じ、相談することすら気が引ける状態だったそうです。
しかし、「じぶん専用IT相談室」の相談員が親身になって対応し、何度同じ質問をしても気にならない雰囲気づくりと丁寧な説明を繰り返しました。さらに、相談員が「次回は自分でできるように」と手順をメモ帳にまとめてデスクトップに保存するなど、アフターフォローも行いました。
お客様からは「温かみのあるサービスだと強く感じました。」というありがたいお声をいただくことができました。
利用者から寄せられた印象的なエピソード
「じぶん専用IT相談室」は、単なる問題解決の窓口にとどまらず、多くのご利用者様にとって安心感をもたらす「IT相談の駆け込み寺」として機能しています。ここでは、印象的なエピソードをいくつかご紹介します。
詐欺警告への対応で生まれた信頼
ある日、インターネットを利用していたご高齢の女性から「警告音が鳴り続け、詐欺被害に遭いそうで困っている」という問い合わせがありました。画面には「Google Playカードを購入するよう促す表示」がされており、お客様は一人で対応する術を見つけられず、不安でいっぱいの状態でした。
この問い合わせに対応した相談員は、まずお客様の状況を丁寧に聞き取り、落ち着きを取り戻してもらうために「安心してください、問題を解決できますよ」と何度も伝えました。その後、お客様に指示を出しながら冷静に画面を再起動させ、警告画面を消去する手助けを行いました。
解決後、相談員は残った時間を活用して、不要なアプリの削除やパソコンの動作確認を行い、お客様に安心感を与えました。「また何かあったらここに相談しよう」と心から思ったというお客様は、後日、感謝の手紙を送ってきたそうです。このようなエピソードは、「じぶん専用IT相談室」の存在意義を強く感じさせるものです。
問診窓口への感謝の声
お客様からは、サポートの質や対応の丁寧さについて、数多くの感謝の声が寄せられています。あるケースでは、解決後に「対応してくれた相談員の方に直接お礼を伝えたい」という連絡が問診窓口に入りました。
「どんな小さな問題でも、真摯に向き合って解決してくれる姿勢に感銘を受けました。機械的ではない、人間らしさを感じる対応に心を打たれました」
このようなお客様からのお言葉に、サービスに携わる全員が深く感動したと言います。
これをきっかけに、社内でお客様の感謝の声を共有する仕組みが強化され、相談員のモチベーション向上につながりました。
「駆け込み寺」としての役割
「じぶん専用IT相談室」は、多くのご利用者様にとって「最後の頼みの綱」として認識されています。メーカーサポートでは解決できなかった問題や、操作方法がわからず立ち往生したケースにおいても、お客様はここで解決策を見出しています。
あるお客様は、
「家族にも友人にも相談できず困り果てていたときに、このサービスを見つけました。一人で悩む必要がないと思えるだけで、どれだけ気が楽になったことか」
と語っています。
「人の手」の温かみ
ここまで紹介してきたエピソードに共通しているのは、AIや自動化では提供できない「人の手」による温かみが、多くのお客様の心を救っているという点です。相談員がお客様に寄り添い、共感を示すことで、問題解決以上の価値を提供しているのです。
コールセンター業務における「人の手」によるサポートの意義
現代のITサポート業界では、AIやIVR(自動音声応答)の導入が進み、効率化が求められています。一方で、ウォンズ社が掲げる理念「a helping hand(手を差し伸べること)」は、時代が進む中でも変わらず受け継がれ、「じぶん専用IT相談室」においても人間ならではの対応にこだわり続けています。その理由と、具体的な取り組みを以下でご紹介します。
AIやIVRではなく「人の手」を重視する理由
AIを活用した検索や自動応答システム(IVR)は、情報が整理され効率化が進む一方で、IT初心者にとって大きなハードルがあります。多くのユーザー、とりわけ高齢者やITリテラシーが低い方々にとって、問題を適切に言語化することは非常に困難です。
例えば、検索窓に正しいキーワードを入力する、IVRのメニューから適切な選択肢を選ぶといった基本的な操作ですら、リテラシー不足が原因でつまずいてしまうケースが少なくありません。これにより、せっかくの先端技術が利用者にとって逆に「使いにくい」存在になってしまうのです。
「じぶん専用IT相談室」では、お客様が抱える不安を丁寧に聞き取り、相手の視点に立って問題を言語化します。これが、AIには真似できない「人の手」の価値を最大化する鍵となっています。
実際の対応から見える「人の手」の温かみ
あるご高齢のお客様から「パソコンが突然動かなくなり、どうしたらいいかわからない」という相談が寄せられました。相談員は、お客様の不安を受け止めつつ、簡単な手順を一つひとつ説明しました。
通常、こうした問題は自動化システムで解決可能な場合もありますが、お客様が安心感を得ることは難しいです。しかし、このケースでは、相談員がお客様の状況に寄り添い、時折「焦らずに進めましょう」「私が一緒に解決しますよ」と頻繁に声をかけることで、お客様はリラックスし、最後まで対応を受け入れることができました。
お客様からは
「人間らしい温かみのあるサポートに感謝しています。次もお願いしたい」
との声が寄せられました。
AI活用の可能性との棲み分け
二宮社長は、AIを完全に排除するのではなく「人が持つ温かみとAIの効率性を組み合わせることが未来の形」と考えています。例えば、お客様が最初に抱える基本的な質問や手順はAIが支援し、それをベースに相談員がより深い部分にフォーカスして対応する仕組みを検討しています。
ただし、技術だけが先行する状況には懸念を抱いています。
日本は世界有数の高齢社会であり、労働人口が若い国に比べてITリテラシーの平均水準が低いのが現状です。
3人に1人が高齢者という社会では、AIだけに頼ったサービス提供では多くのお客様のニーズに応えることができません。こうした環境では、人間のオペレーターによるヒアリングが非常に重要になります。お客様が曖昧な形でしか説明できない問題を聞き取り、理解し、適切な言葉に置き換える力は、AIにはできない「人間の強み」といえます。
AIは検索やナレッジベースの構築に活用されており、相談員が迅速かつ正確に回答を導き出すための補助ツールとして機能しています。ただし、これらのツールを効果的に活用するためには、相談員がお客様の問い合わせの意図や背景を的確に掴む必要があります。その「橋渡し」の役割を果たせるのは、やはり人間の力です。
「人の手」を守ることの社会的意義
コールセンター業務は、社会的には「底辺の仕事」として捉えられることがある一方で、二宮社長は「日本のサービスの底力」を守るために重要な役割を果たしていると考えています。
「相談員が誇りを持てる仕事環境を整え、お客様と直接接することで生まれる感謝の声を共有することが大切」と語ります。
サービスチップ制度の導入もその一環です。お客様からの感謝を直接受け取ることで、相談員のモチベーションが向上し、業務全体の質も向上しています。
「じぶん専用IT相談室」が支持される理由は、単に技術的な問題を解決するだけではありません。その背景には、趣味や生活の一部に寄り添う「人間らしさ」があります。
たとえば、音楽鑑賞が趣味というお客様からの相談では「iTunesアイコンが消えて非常に焦った」という状況がありました。
お客様は、迅速かつ丁寧なサポートを受け「趣味を快適に楽しむために必要な安心感」を得ることができました。その方は後日、こう語っています。「心の奥にあった不明点がすっきりしました。本当にありがとうございました。」
この言葉は、「じぶん専用IT相談室」が単なる問題解決にとどまらず、生活の一部として信頼を得ていることを示しています。
従業員教育とスキル向上の取り組み
「じぶん専用IT相談室」を支えるのは、高度な技術力とお客様への深い共感を併せ持つ相談員たちです。ウォンズ社では、彼ら彼女らの成長を支援し、顧客対応の質を向上させるために、多岐にわたる教育プログラムとフィードバック体制を構築しています。
教育プログラムの概要
ウォンズ社では、相談員のスキル向上を目的とした段階的な教育プログラムを実施しています。その主な流れは以下の通りです。
1. 初回テクニカルスキル理解度テスト
採用時にテストを行い、相談員の現状スキルを把握。個々の強みと弱点を明確にして、今後の研修内容を最適化します。
2. 概念研修とテクニカル研修
初級から中級までのITスキルを学ぶカリキュラムを提供。基礎から応用まで幅広い知識を身につけることで、あらゆる顧客の問題に対応できるスキルを育成します。
3. サービスポリシーと商材研修
ウォンズの理念や顧客対応の姿勢を共有する研修を実施。サービスの背景や顧客に寄り添う姿勢を具体的に学びます。
4. PMS(個人情報保護マネジメントシステム)研修
個人情報保護に関するルールと実務を徹底的に教育し、安心安全なサービス提供を支えます。
5. 応対品質研修と模範事例の共有
実際の音声データを用いて、理想的な対応例を共有。これにより、具体的なイメージを持ちながら学習を進められる環境を整えています。
フィードバックとモチベーションの向上
研修後は、従業員個々にフィードバックを行い、さらなる成長を支援します。また、模範的な対応を共有し、全従業員に成功体験を伝えることで、学びを深めるとともにモチベーションの向上を図っています。
ある相談員は、「初めての研修で学んだ『利用者目線に立つ』という考え方が、自分の成長に大きく影響を与えました。研修で得た知識が現場で役立ち、お客様から感謝されたときは本当に嬉しかった」と語っています。
「理念」を中心にした教育の意義
ウォンズ社の教育プログラムの核心は、「a helping hand(心遣いと思いやりの手を差し伸べる)」という理念を従業員に深く浸透させることにあります。この理念は、単なる接客の指針にとどまらず、相談員の日々の業務の根幹を支えるものとして機能しています。
理念研修を受けた従業員が、実際に顧客対応で「感謝された」経験を共有する場を設けることで、この理念が現場にどのように活かされているかを全員で確認できる仕組みを作り上げています。
成長を続ける組織の未来
ウォンズ社では、教育を単なるスキルの習得ではなく、従業員一人ひとりが自らの仕事に誇りを持てる場として位置づけています。このような姿勢が、高い顧客満足度を生み出し、業界全体のモデルケースとなり得る成功例を築き上げているのです。
今後の展望と成長戦略
ウォンズ社が目指すのは、「ITサポートと言えばウォンズ」という信頼のブランドを確立することです。その未来像を実現するための成長戦略について、二宮社長のビジョンと具体的な計画をご紹介します。
「ITサポートと言えばウォンズ」という未来像
ウォンズ社が目指す姿は、単に「問題を解決する場」ではなく、「ITを通じて生活を豊かにするパートナー」として顧客に認識される存在です。これまでに蓄積した顧客対応のノウハウや、創業時から大切にしてきた「a helping hand」の理念を、今後の事業展開にも活かしていきます。
成長戦略の柱
1. 独自ブランドの確立と浸透
ウォンズ社は「じぶん専用IT相談室」を中心に、お客様から直接選ばれるサービスを構築することを目指しています。その一環として、ブランド力を高めるためのプロダクト開発やマーケティング戦略を強化しています。
具体的には、プロダクトチームの編成と外部の専門家の協力を得て、ブランドイメージを一新し、全国的な認知度向上を図ります。
2. サービスの進化
お客様が安心してサービスを利用できる環境をさらに整備する計画です。例えば、現在のチケット制に加え、サブスクリプション型のプランも導入予定です。ただし、従来のサブスクリプションサービスが抱える「利用しづらさ」を解消するため、予約制やオンデマンド対応などの仕組みを組み合わせることで、利便性と安心感を両立させる方針です。
3. 地域密着型サービスの強化
創業の地である愛媛県宇和島市を拠点としながら、地域社会に根差したサービスを継続的に提供します。二宮社長は、「地元で培った信頼と実績を全国に広げることが、私たちの使命です」と強調します。
4. デジタルとアナログの融合
今後、AIや自動化ツールを部分的に導入し、相談員が対応する業務を効率化する予定です。しかし、あくまで「人の手による温かみのある対応」を維持することが最優先であり、AIはその補助的な役割にとどまります。
ビジョンを実現するための意気込みや成長に向けた課題と取り組み
二宮社長は「エース社がキャリーケース業界で独自ブランドを築いたように、ウォンズ社もITサポート業界での地位を確立したいと考えています」と力強く語ります。この目標を実現するため、従業員一人ひとりが理念を共有し、サービスの質を向上させる努力を惜しみません。
「ITサポートと言えばウォンズ」というビジョンを実現するには、まだまだ多くの課題が存在します。特に、全国的な認知度向上やブランディングの強化が重要なテーマです。
この点について、ウォンズ社では、キャッチーなプロモーションや分かりやすいサービス説明を目指した啓発活動を進めています。また、利用者の声を反映しながら、柔軟にサービスを進化させる姿勢を貫いています。このような取り組みが、ウォンズ社の成長を支える原動力となっています。
次世代に向けたビジョン
二宮社長は「次世代にバトンを託す」という言葉で、企業の未来を見据えています。技術の進歩が進む中、社長は自身が抱えるギャップや限界を自覚しつつ、20〜30代の若い世代に企業理念を引き継ぐことの重要性を語ります。
「じぶん専用IT相談室」は、創業当時からの精神を守りつつ、新たなステージへ進むための橋渡しとしての役割を担っています。
「次世代にバトンを託す」という二宮社長の言葉には、ウォンズ社の未来への想いが込められています。SNSやデジタルサービスが日々進化する中で、次世代のスタッフが時代の変化を敏感にキャッチし、創業精神を継承していくことが不可欠です。この「じぶん専用IT相談室」は、単なるサービスではなく、ウォンズ社の理念そのものを次世代へ伝えるための「橋渡し」なのです。
「じぶん専用IT相談室」は二宮社長の過去の経験と理念が積み重なり、革新的なサービスとして誕生しました。それは単に技術的な問題を解決するだけでなく、「安心感」や「人間味」を感じさせる新しいITサポートの形です。そして何より、このサービスを通じて、「ITが苦手な人を支えたい」という創業当初の思いが、形を変えながらも現代に息づいているのです。
「じぶん専用IT相談室」がお客様の日常や仕事にどのような変化をもたらしているか
「じぶん専用IT相談室」を利用したことで、生活や仕事に大きな変化を感じたという声が多く寄せられています。このサービスがどのようにお客様の日常を支え、豊かにしているのかを、具体的なエピソードとともにご紹介します。
お客様が感じた変化
ウォンズ社の「じぶん専用IT相談室」は、単なる問題解決の場ではなく、お客様がITを安心して活用できる環境を提供しています。あるお客様からは、「サポートを受けることで、ITに対する苦手意識がなくなり、自分で挑戦する意欲が湧いた」という感謝の声が寄せられました。
その他にも、長年インターネットを敬遠していたご高齢の方が、「パソコンの使い方を丁寧に教えてもらい、自信を持てるようになった」というエピソードもあります。この方は、サポートを通じてSNSやネットショッピングを活用する楽しみを見出し、新しい趣味を始めるきっかけを得ることができたそうです。
ポジティブな連鎖を生むサービス
「じぶん専用IT相談室」は、お客様自身だけでなく、その家族や周囲にもポジティブな影響を与えています。お客様がITを使いこなせるようになると、家族や友人とのつながりが深まるケースも多いです。
たとえば、サービスを通じてスマートフォンを使いこなせるようになったご高齢の方が、子どもやお孫さんと写真やメッセージを頻繁にやり取りするようになり、家族間のコミュニケーションが活性化した事例があります。
また、お客様の中には「このサービスを周囲の人にも紹介したい」という声もあり、口コミによる広がりも少しずつですが増えてきています。これが新たなご利用者様を生み出すだけでなく、ウォンズ社が掲げる「生活を豊かにするサービス」という理念を実現する一助となっています。
ITサポートの利用促進に向けた工夫や啓発活動
「じぶん専用IT相談室」は、IT初心者やご高齢の方をはじめ、多くの人々が気軽に利用できるサービスとして認知されつつあります。しかし、ITサポートの必要性が広く理解されているとは言えない現状もあります。
最後に、ウォンズ社がより多くの人にこのサービスの価値を伝える努力を続けている啓発活動を紹介したいと思います。
利用促進に向けた取り組み
IT初心者や高齢者が理解しやすいよう、シンプルで直感的な説明を心掛けています。具体的には、サービスページでは視覚的に理解しやすいデザインや、専門用語を避けた表現を採用しています。
二宮社長は、「IT初心者にとって、最初の一歩を踏み出すことが何よりも難しい」と語ります。そのため、無料問診や相談サポートを通じて、お客様が「自分でもできる」と感じられる環境を整えています。
また、こうした成功体験がリピート利用につながり、お客様自身の成長を促すきっかけとなっています。さらに、そのお客様が周囲の人々にサービスを薦めることで、口コミによる認知拡大も進んでいます。
スタルジー飯塚による編集後記:ウォンズ社の進化と「じぶん専用IT相談室」が築く次世代のITサポートの未来
今回のインタビューを通じて、ウォンズ社が25年にわたり築き上げてきた信頼と独自の文化に深く感銘を受けました。「じぶん専用IT相談室」は、単なる技術的なサポートを超えて、人とITを結びつける温かみのある存在であり、多くのお客様に「安心」という価値を届けています。
特に、無料問診やチケット制、顔が見えるサポートなどの仕組みは、お客様目線に立った緻密な配慮が感じられるものでした。また、相談員の教育やサポート体制にも力を入れ、「a helping hand(手を差し伸べること)」という理念を全社で共有している点に、ウォンズ社の一貫した姿勢を感じます。
ウォンズ社のサービスは、単なる問題解決に留まらず、お客様一人ひとりの生活や仕事、そして心にもポジティブな変化をもたらしているとも感じました。この取り組みは、まさに「人の手」による温かみと、時代のニーズに応じた革新の融合です。
今後、ウォンズ社が目指す「ITサポートと言えばウォンズ」というビジョンがどのように進化していくのか、大変楽しみです。そして、この理念や姿勢が全国に広がり、多くの人々の暮らしを支える存在として認知される日が来ることを願っています。